毛髪はケラチンと呼ばれるたんぱく質でほぼ構成されています。
そのため、ケラチンを体内に取り込むことが育毛への近道になりますが、そのケラチンを体内で合成するにはいくつかの成分が必要になります。
たんぱく質
たんぱく質は20種類のアミノ酸で構成されていて、そのうちの9種類が体内で合成されない必須アミノ酸です。髪の元となるメチオニンも必須アミノ酸なので、食事で摂取しない限り補充されません。
動物性たんぱく質:肉、魚、卵、乳製品
植物性たんぱく質:大豆、納豆、豆腐
ただし、動物性たんぱく質は摂り過ぎると内臓脂肪の増加や、血液・血管の劣化の要因になるので注意しましょう。
アミノ酸
ケラチンの主成分はシステインという、体内で合成することができる非必須アミノ酸の一種ですが食品やサプリメントで積極的に摂取することでより良い育毛環境を作ることができます。
システインは、L‐システインというサプリメントで摂取できるほか、食品では赤唐辛子やニンニク、玉ねぎ、ブロッコリーなどにも含まれています。
また、体内においてはメチオニンから作成されますが、メチオニンは体内で合成できない必須アミノ酸なので、システインよりも積極的に取り入れなければいけません。メチオニンを多く含む食品としては、ほうれん草、グリーンピース、にんにくのほか、チーズやとうもろこし、ナッツ類、豆腐などが主に挙げられます。
ただし、メチオニンに限らず必須アミノ酸はすべての種類をバランスよく摂取しないと有効に活用されないため、メチオニン摂取だけをメインにしても意味はなく、他の必須アミノ酸も併せて摂取するよう心がける必要があります。
ビタミンB群
ビタミンB群とはB1、B2、B3(ナイアシン)、B5(パントテン酸)、B6、B12、葉酸などのことです。食事で摂ったたんぱく質を体の中で利用できる形にするにはビタミンB群がひつようです。また、ビタミンB2とB6には皮脂の分泌を抑制し、皮膚の新陳代謝を促す作用があるので、脂性の方や頭皮が炎症が起きている方は多めに摂るようにしてください。
ビタミンB2:レバー、卵、大豆、乳製品、緑黄色野菜
ビタミンB6:カツオ、マグロ、イワシ、サバ、レバー、肉類、鮭、卵黄、バナナ、キャベツ、ピーナッツ、くるみ、大豆
その他のビタミンB群:レバー、魚介類、肉類、卵、緑黄色野菜、豆類、玄米
ビタミンB6
食事で摂取された栄養素から必要なアミノ酸を作るには、ビタミンB群の働きが必要です。
特にビタミンB6はたんぱく質合成に必要で、ケラチン合成の補酵素としての役割も担っています。よって、ビタミンB6が不足すると、髪に必要なアミノ酸やたんぱく質が形成されにくくなり、脱毛や枝毛などの原因になります。
さらに、ビタミンB6は皮膚の新陳代謝を促進し、過酸化脂質の発生を抑制する働きがあるため、皮脂の分泌が過剰で、頭皮が脂漏性の人などは特に摂取したい成分です。
ビタミンA・C・E
ビタミンAは細胞分裂を正常化して頭皮の健康を保ちます。
乾燥性の頭皮、フケ症の人に有効です。
ビタミンCはコラーゲンの生成を助けて血管や頭皮を丈夫にします。また、抗ストレスホルモンの分泌を促し、ストレスを溜めないようにする作用があります。
ビタミンEには毛細血管を広げる働きがあり、毛乳頭までスムーズに栄養を運べるようにします。
ビタミンA:緑黄色野菜、レバー、うなぎ
ビタミンC:柑橘類、イチゴ、野菜
ビタミンE:ナッツ類、植物油、魚介類、ごま
この3つのビタミンには抗酸化作用があり、活性酸素を除去して細胞や皮脂の酸化を防ぎます。活性酸素の種類によって効き目のあるビタミンが違うので、バランスよく摂取すると効果的です。
ミネラル「亜鉛」
育毛にはビタミンとともにミネラルの摂取が必要ですが、特に亜鉛はケラチンの合成に深く関わっているため、不足すると髪のもととなるケラチンの合成がうまくいかず、頭髪トラブルの原因となります。亜鉛は牡蠣やレバーに多く含まれ、牛肉、小麦、チーズからも摂取できますが、1日に摂取する上限量が定められており、成人では1日30㎎までが限度となっています。これは、亜鉛の過剰摂取により、人体における鉄や銅の欠乏を招くためであり、亜鉛の摂取は成人男性では1日8㎎、女性では6㎎という推定平均必要量を目安にするのが望ましいでしょう。
カプサイシン
唐辛子に含まれる辛味成分の一種。カプサイシンは体内に入ると中枢神経を刺激し、副腎皮質からアドレナリンやノルアドレナリンの分泌を促進させ、新陳代謝を活性化させる。そのため運動した時と同様にエネルギー代謝を促進する働きがあり、体脂肪の分解を進めるため、ダイエットサプリメントとしても利用されています。また、カプサイシンには体温を高め、血行を促進させる作用があるため、肩こりや冷え性も改善します。
イソフラボン
大豆の胚芽に多く含まれる植物性ポリフェノールの一種。女性ホルモンであるエストロゲンと似た働きをします。更年期障害、骨粗しょう症、月経痛、乳がんなどの女性特有の症状の予防・軽減効果のほか、男性特有の病気である前立腺がんの予防効果もあるとされています。また、悪玉コレステロールを排除する作用もあり、動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞などの血管系の病気の防止にも役立つと考えられています。
病院でも大手でもない。薄毛AGA対策の最後の砦が仙台に。自ら発毛の発毛技能士:阿部正樹です。記事を読んで頂きありがとうございました。